立派な人というものは運動だけができるものでもなく、勉強だけでできるものでもありません。どんなに能力に秀でた人であろうとも道徳に反する行いを行えば世間に批判されるものです。
孔子や仏陀が優れた人間だと褒められるのは頭が良かったからではありません。徳という土台がある人間だったからです。
徳を持ち合わせていなければ道徳に反する行いをする可能性があります。徳を見ずに人を評価することは罪深いことです。良い評価を与えた後にもし人が過ちを犯した際にあなたは手のひらを返すことになります。結局は否定することになるにも関わらず良い評価を与えてしまうということは徳のない人を肯定することになります。肯定された人は己を顧みる機会を失うことになります。だからこそ徳を見ずに人を評価してしまうことは罪のある行いなのです。
徳があるからこそ他人の為になる行いができます。それが褒められるべきことです。徳がなければ意図して他人の為になることをしているわけではありません。徳がなければいずれ過ちを犯すことになるでしょう。
尊生道
覚理 怜良命念