誰もいない時こそ本当の己が最も見える時です。誰かが見ていても見ていなくても同じような行動が取れているでしょうか。人の目を気にせずとも自然や社会全体の道徳的利益を考えた言動をとれることが義の心です。道徳的利益とは、責任を持ち公正に振る舞い誠実を貫くことを言います。
他人との約束を守ることはもちろん大切ですが、己で決めた己との約束を守ることの方が難しいものです。人が見ていないから怠惰になっても良い。人が見ていないからゴミを捨てても良い。それは人として正しいことでしょうか。人がいないからこそ人に迷惑をかけない。人がいないからこそ人を助ける。人が見てるから聴いているからを問わず、誰もいなくとも人から立派だと思われるような行いをどれだけ積み上げることができるか。それが義の徳です。
尊生道
覚理 怜良命念