平常である時こそが本来の心です。心は陰陽に揺らぐものですが陰陽どちらかに傾きすぎた心とはその場の感情に支配されているだけであり、その場だけの考えです。心が落ち着き平常に戻れば心が傾いていた時に考えていたことなど忘れてしまうものです。
例えば心が陽に傾いている時に何か目標を立てたり、心が陰に傾いている時に自殺したいと考えてしまうこと、それは一時の誤りです。心が平常に戻れば違った考えになるものです。
万人が幾度も過ちを犯すのは心が揺らぎ陰陽に幾度も傾くからです。もちろん平常時に過ちを犯す者をいますがそれは徳の低さゆえのことです。また心が常に陰陽どちらかに偏り続ける状態は病いです。
そうしたことから過ちを犯すことをなくしたいと思うのであれば平常を心がけることです。その上で徳を積むことで理に沿う生き方を見つけることができます。
平常である時に考えること、行動に移すこと、目標、それらが本来の心です。今一度、平常である時に己がどうしたいのか、どうしているのかみてみましょう。
尊生道
覚理 怜良命念