徳が高いことは素晴らしいですが、徳を高めることを全てとしてはいけません。最も大切なのは中道であり、心の豊かさです。徳を高めることを全てにしてしまうと、徳の低い行いに対して責めすぎてしまいます。それは自らの心を陰に偏らせる行いであり、相手に徳を求めすぎると、相手を悪と捉え、憎しみの原因にもなります。

自らが行うことができる行いに真摯に取り組むことが大切です。自らの器以上の行いをしようとすると、かえって自らを苦しめる結果に至ります。徳を高めることは素晴らしいことですが、何事も徳を高めることを中心に考えるのではなく、無理なく徳を積むことを常に心がける必要があります。

尊生道
覚理 怜良命念