徳の高い者は人が環境により変化をすることを理解しています。だからこそ過ちを犯す可能性がある環境に自らの身を置くようなことをしません。嘘や陰謀が渦巻く場所には近づかないように心掛け、権力を振りかざし悪欲を満たそうとしないものである。然し真に徳が高い者は、どんな環境に身を置いたとしても心身を犯されることがないものである。

心身が環境に流され染まりきる者は徳が低く、それを理解し近づかないものは徳が高く、どんな環境でも自らを保つことができる者は最も徳が高い。こうしたことを理解しておくことでいかなる状況でも徳を下げずに対処する余裕を持つことができる。

尊生道
覚理 怜良命念