人というものは一番大切にしなければならない人を大切に扱わないことが多々あります。それは己の周りで支えてくれる人よりも自分自身の世間体の方が重要な問題だからです。世間体を気にするあまりに他人には当たり障りのない言動や少しの施しを見せることがあります。その行いそのものに悪意はありません。然し己の周りの大切な人を蔑ろにしているにも関わらず他人に施しを行うことは心の弱さの現れです。
大切な人が傷つくことよりも自分自身が傷つくことの方が怖いものです。己のことを大切にしなくてもよいという訳ではありませんが、己の周りにいる大切な人も己と同等に大切に接することが重要な事です。大切な人を大切に出来るかどうかは心の豊さ次第です。豊な心を持ちはじめて誰が大切なのか何をするべきなのか理解していくことでしょう。
尊生道
覚理 怜良命念